12
日が落ちて間もないブリュッセル。俺は携帯が壊れそうだったんでレストランを後にした。アナコスティアのような軽工業のガレージ、テラス、小川の横を歩いたんだが、本当にブリュッセルはヨーロッパのワシントンと言える。ホテルに戻って寝ようとしたが、結局外で飲むことにした。携帯が復活した。
俺はタクシーでアイリッシュパブに向かい、デュベル(ベルギービール)を頼んで席についた。特に意味の無い戯言をノートに落書きしていると、4-4の成績で唯一2日目に残ったエヴァンが到着した。
「どうやってこの場所の事知ったの?」
「ロブが前回のPTでここ来たらしいよ。女の子達がいるってさ」
エヴァンが周りを見渡すフリをした「いる??」
「さあね。ロブがプロツアーダブリンから帰って来た時言ってたこと覚えてる?」
「何?」
「ひっどい経験だったって。ホールにはMTGのプロがわんさかいたんだけど、こいつらみたいにはなりたくないって気付いたって」
「それ覚えてるよ」エヴァンは言った。
「その時俺も同じこと思った。んで、今回も同じだ。同じ感想。ヴァレンシアで。」
「にも関わらずまだここにいる」
「そうさ。他に何かやることあるってのかい?」
俺はビールを飲み干した。
「あれってロブが初めてMTGを引退したときだっけ?」
「そうだ」
「何回目の引退だっけ?」
「12回目じゃない?」
俺たちは笑い合い、人間的な感情を取り戻したようだった。プロツアーじゃ笑うことは稀だからな。ドンキホーテは自分を笑ったりしないのさ。
「プロツアーに来る度に思うんだけどさ」エヴァンは言った。
「終わった後最低でも一ヶ月はMTGやりたくなくなるんだよな。他の奴らと話しても大体同じような感想みたいだ」
13
俺たちは更に飲んで話した。チャピンにゲームロスくらわせたジャッジ達は、今回より深刻な犯人達のうち2人を捕まえた。デザーニはフランス人ってことでDQ(正当な理由だ)されていて、もう一人はカードを掌に隠してたのがバレてた。「誰だったの?」俺は言った。
エヴァンが教えてくれたんだが、なんとそいつは前日のドラフとで毎回オジュタイの語り部から突撃陣形をやってた奴だった。全然気付かなかったよ。
更に町で夜を過ごすのは問題外だったんで俺たちはホテルに戻り、俺はアムステルダムで買ったハッパを吸った。それで予想以上にハイになっちまったのでベッドに横たわってエヴァンにYouTubeでカードのイカサマ動画を漁らせた。最初の動画は積み込み技術についてだった。その動画はプロツアーで見かけた仕草にとっても似ていて、プロツアー以外の大会では見たことの無い動作だった。
MTGに「本当の」プロがいないのはいくつか理由がある。本当のプロはウィザーズや競技人口に良い影響を与える存在だとしてもだ。ひどい質のカバレージや、本質的に観戦向きではないことがぱっと思い浮かぶが、いびつなルールも一因だ。リーグオブレジェンドでズルできないのと同じぐらいマジックでズルするのは簡単だ。税金と同じで、マジックのルールは複雑すぎて厳密に取り締まることができない。俺は被害を受けてないけど、プロツアーはイカサマだらけだって確信してる。
簡単な解決策はマジックオンラインでプロツアーやることだけど、それをするにはマジックオンラインがまともなプログラムである必要があるし、紙マジックにも悪影響がある。マジックの物理的制限のせいでカードの取引にはコストがかかるから、大手か狂った奴にしか利益が出ないようになっている。紙は整理整頓やデッキを組むのが大変で、地球の裏側で開催されるプロツアーはおろか、バンクーバーやポートランドに持っていくのも一苦労なのさ。更に、レベルの高い大会ではいくらでもイカサマできることが取締りやまともなカバレージを不可能にしている。
なんでesportsからしたらごくわずかなプロツアーの視聴者のためにもっとお金をつぎ込まないといけないんだ?ウィザーズの奴らはプライベートでプロツアーをただの広告費としかみていないと言っているし、マジックのプロ達が小額の賞金をめぐって争っている姿を嘲笑してるのさ。
日が落ちて間もないブリュッセル。俺は携帯が壊れそうだったんでレストランを後にした。アナコスティアのような軽工業のガレージ、テラス、小川の横を歩いたんだが、本当にブリュッセルはヨーロッパのワシントンと言える。ホテルに戻って寝ようとしたが、結局外で飲むことにした。携帯が復活した。
俺はタクシーでアイリッシュパブに向かい、デュベル(ベルギービール)を頼んで席についた。特に意味の無い戯言をノートに落書きしていると、4-4の成績で唯一2日目に残ったエヴァンが到着した。
「どうやってこの場所の事知ったの?」
「ロブが前回のPTでここ来たらしいよ。女の子達がいるってさ」
エヴァンが周りを見渡すフリをした「いる??」
「さあね。ロブがプロツアーダブリンから帰って来た時言ってたこと覚えてる?」
「何?」
「ひっどい経験だったって。ホールにはMTGのプロがわんさかいたんだけど、こいつらみたいにはなりたくないって気付いたって」
「それ覚えてるよ」エヴァンは言った。
「その時俺も同じこと思った。んで、今回も同じだ。同じ感想。ヴァレンシアで。」
「にも関わらずまだここにいる」
「そうさ。他に何かやることあるってのかい?」
俺はビールを飲み干した。
「あれってロブが初めてMTGを引退したときだっけ?」
「そうだ」
「何回目の引退だっけ?」
「12回目じゃない?」
俺たちは笑い合い、人間的な感情を取り戻したようだった。プロツアーじゃ笑うことは稀だからな。ドンキホーテは自分を笑ったりしないのさ。
「プロツアーに来る度に思うんだけどさ」エヴァンは言った。
「終わった後最低でも一ヶ月はMTGやりたくなくなるんだよな。他の奴らと話しても大体同じような感想みたいだ」
13
俺たちは更に飲んで話した。チャピンにゲームロスくらわせたジャッジ達は、今回より深刻な犯人達のうち2人を捕まえた。デザーニはフランス人ってことでDQ(正当な理由だ)されていて、もう一人はカードを掌に隠してたのがバレてた。「誰だったの?」俺は言った。
エヴァンが教えてくれたんだが、なんとそいつは前日のドラフとで毎回オジュタイの語り部から突撃陣形をやってた奴だった。全然気付かなかったよ。
更に町で夜を過ごすのは問題外だったんで俺たちはホテルに戻り、俺はアムステルダムで買ったハッパを吸った。それで予想以上にハイになっちまったのでベッドに横たわってエヴァンにYouTubeでカードのイカサマ動画を漁らせた。最初の動画は積み込み技術についてだった。その動画はプロツアーで見かけた仕草にとっても似ていて、プロツアー以外の大会では見たことの無い動作だった。
MTGに「本当の」プロがいないのはいくつか理由がある。本当のプロはウィザーズや競技人口に良い影響を与える存在だとしてもだ。ひどい質のカバレージや、本質的に観戦向きではないことがぱっと思い浮かぶが、いびつなルールも一因だ。リーグオブレジェンドでズルできないのと同じぐらいマジックでズルするのは簡単だ。税金と同じで、マジックのルールは複雑すぎて厳密に取り締まることができない。俺は被害を受けてないけど、プロツアーはイカサマだらけだって確信してる。
簡単な解決策はマジックオンラインでプロツアーやることだけど、それをするにはマジックオンラインがまともなプログラムである必要があるし、紙マジックにも悪影響がある。マジックの物理的制限のせいでカードの取引にはコストがかかるから、大手か狂った奴にしか利益が出ないようになっている。紙は整理整頓やデッキを組むのが大変で、地球の裏側で開催されるプロツアーはおろか、バンクーバーやポートランドに持っていくのも一苦労なのさ。更に、レベルの高い大会ではいくらでもイカサマできることが取締りやまともなカバレージを不可能にしている。
なんでesportsからしたらごくわずかなプロツアーの視聴者のためにもっとお金をつぎ込まないといけないんだ?ウィザーズの奴らはプライベートでプロツアーをただの広告費としかみていないと言っているし、マジックのプロ達が小額の賞金をめぐって争っている姿を嘲笑してるのさ。
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